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Banana Recipes

漫画 BANANA FISH の2次創作ブログです。 BANANA FISH 好きの皆様と仲良くしていただければ嬉しいです♪一部BL・R18あります。ご注意を。

再アップです。無修正。後書きも無修正でごめんなさい。

※この小説は「Valentine day kiss アレックスの場合。」の後、2人が部屋に戻ってからの話です。まだアレックスの賭けの内容にこだわる英二(笑)。それではどうぞ~。^^



「ところで君。どれくらい勝ったの?」

もう遅いからミートソース缶とパスタでいいよね。
と英二はあれから2人分の夜食を手早く用意した。
そして食卓に置いた湯気の出るそれを2人で食べながら英二はアッシュに質問をした。
アッシュは少し黙ってビールを口にしながら英二に聞き返す。
「どれくらい勝ったと思う?」
「さあ・・何人くらい賭けてたんだろ?」
英二はクルクルとフォークに巻いたパスタを持ち上げながら少し首を傾げる。
「アイツは人気者だからな。何人かはしらねぇけど、100ドル以上集まったって聞いたぜ?」
「100ドル!てことは君の取り分はボーンズと半分で50ドル?」
2人しか勝たなかったんだよね?すごいや!と英二が驚く。
「違うな。5ドルあるかないかくらいなんじゃねぇ?」
「・・・・・なんで?」
英二のフォークを持つ手はすっかりと止まっていた。
早く食わないと冷めるぜ、とアッシュはチラリとそれに目をやりながら自分は食べる手を止めずに英二に話を続ける。
「ボーンズは10ドルくらい賭けてたらしいぜ。俺は50セント。賭け比率の問題だな。」
50セント。どうしてそれっぽっち・・と表情に出だした英二にアッシュは肩をすくめてみせた。
「あの時ポケットにそれしかなかったのさ。」
ほんとなのかい?と英二はアッシュをいぶかしげに眺める。そしてふと何かに気付いた。
「あれ?それじゃ、今日リンクス達の飲み代に全然足りないんじゃないの?」
「オレは言ったぜ?アシが出た分は自分たちで出せってな。」
「・・・・それって後から文句言われない?」
「言いに来ればいいさ。」

そしてアッシュは軽く片方の口角を上げニッと笑った。

「言えればな。」

「・・・・・・・・・・・・。」

「ゴチソウサマ。風呂入って寝る。なんか疲れた。」

食事を終えたアッシュはガタンと椅子を引いて立ち上がった。バスルームへと消えていく。
食卓に残された英二はすっかり冷めて少し固まったパスタを絡めとろうとフォークを不器用に回す。

アッシュに文句・・。

アッシュのおごりだと思ったリンクス達は今晩盛大に飲んだだろう。いざ会計という話になったときどんな騒動が起こるのだろうか。英二は少し考え、なんだか怖くなったので考えるのをやめた。




ーその頃、リンクスのたまり場のバーでは。


「じゃぁ。オレ帰るわ。」「オレも」「そろそろ」
「ちょ・・っ。お前ら金払って帰れよ!」
「お疲れ。ボーンズ。また明日」「勝った金。いらなかったらいつでも俺が使ってやるぜ?」
「待てって!・・お前ら・」
「ボーンズ。ボスの金から払っとけよ。」「じゃぁな。」
他人の金で飲んで食べたリンクス達は満足して、ボーンズの肩や頭を軽く叩きながら彼をすり抜けてドアの外に出て行く。
「お前ら待てよ!足りない分は自分達で払えってボスが言ってたろ?!」
ボーンズをすり抜けるリンクス達の中で一人のリンクスが振り向いた。

「それはオマエが払ってくれるんだろ?」

ーーーーーーーそんなことは言ってねぇ!

と吼えたところで状況は変わらないことをボーンズは知っていた。アッシュやアレックスと違って自分はリンクスを一喝できる力がない。
リンクス達が出て行ったドアがバタンと閉じられた。
ボーンズはため息を吐く。

アッシュはこうなることがわかってたハズだ。絶対。

チクショーーーーーー!!!

明日、あのアパートに行ったらボスに一言文句を言ってやる!

・・・言えるわけがねぇ・・・。

欠けた前歯に舌をやりながら、肩を落としたボーンズであった。





<おしまい。>







以下おまけのおまけ。


肩を落としながらマスターに会計をしているボーンズにリンクス最後の1人であるコングが話しかけた。
「あー食った食った。今日はたくさん食えてよかった。ボスのおごりでよかったなボーンズ。」
「オマエ・・。自分の分は自分で払え。」
「なんでだよ。ボスのおごりって、」
「自分で払え!」






いつもコッソリまでクリックしていただいている数名の方本当にありがとうございます。
しかも今回の休眠はコッソリも更新できなかったのに。本当にありがたいです。(涙)
日ごろのご愛顧(笑)への感謝を込めて。
アレックス話のオマケ小説でございます。ちょっとでも楽しんでくださればいいなぁ。

そういえば、前回のせたコッソリ小説もアレックスだったなぁ。(今回アレックスは登場していないけど)
日の目を見ない残念なNo.2.それがアレックス。

そうか。前回のアレックス小説は記事とともに消しちゃったから、コッソリにも載せてないのか。こちらに来てくださって読んでない方いらっしゃいますか?読みたい方がいらっしゃったらコメントいただければ、コッソリコーナーに堂々と再アップします。(コッソリなのか堂々なのかもはやわからない。)

いつかは表にもリンクすると思いますが、それまでコッソリお楽しみください。

でわ~。

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