2ntブログ

Banana Recipes

漫画 BANANA FISH の2次創作ブログです。 BANANA FISH 好きの皆様と仲良くしていただければ嬉しいです♪一部BL・R18あります。ご注意を。

『英二。』

アッシュに呼ばれた英二は窓際にいる彼の元へと足を運んだ。

『これであのビルに出入りする奴らを撮れ。』
英二が呼ばれた先では、三脚に設置されたカメラがすでに佇んでいた。アッシュはどこからその立派なカメラを手に入れたのだろうか。そのカメラには鼻がひどく長い望遠レンズが付けられていた。
あのビルとはコルシカマフィアのビルだ。この部屋に住む時にアッシュから英二は説明を受けていた。

『わかった。』
英二は神妙に頷いた。

『毎日撮るよ。』




*****




インタビュー。
写真家 エイジ・オクムラ その写真の魅力ー光と影ー


ーいつ頃から写真を撮り始めたのですか?

N.Y.に来た頃からです。19歳の時ですね。
当時カメラマンだった知り合いの人に助手として連れてきていただきました。でも名ばかりで。一眼レフもろくにさわったことがなかったです。その頃写真家になるつもりはまったくなかったんですよ。でもひょんなことからとある人に頼まれて、ほぼ毎日ファインダーを覗く生活が始まりました。あれが・・初めての仕事になるんでしょうか。その頃は写真を撮るくらいしかやることがなかった。それでも写真家になるつもりはまったくなかったんですけど。

ー写真家になろうと思ったきっかけはありますか?

はじめて僕にその仕事をくれた人が「写真家になればいい」と言ってくれて。軽い気持だったと思うんですけど。その人が・・亡くなってしまって初めて写真とちゃんと向き合うようになりました。

ーあなたのN.Y.の写真は、暖かい気持にさせてくれたり、逆に寂しい気持にさせてくれたり、こんなN.Y.もあったのかと、そのハっとする構図と色合いに定評がありますが、その人物の影響があるのでしょうか。

ただシャッターを切るのではなく、その先の感動を撮れと教えてくれたのは、僕をN.Y.に連れてきてくれたカメラマンですが。その感動が何かを教えてくれたのは、僕のその初めての依頼主です。たしかに影響はされています。その人がいろいろなN.Y.とたくさんの感動と感情を僕に教えてくれました。
僕がシャッターを切るときは、そこになんらかの”感動”を見つけた時ですが、たとえば小さな路地ひとつをカメラに収めるにしても、その感動が収められるように構図や色合いを気にしますね。それはあたり前の事かもしれませんが、写真で表現できるのはそれだけですので。僕の写真はスナップ写真が多いですが。スナップは瞬時にそれらを気にしながら撮るのでその時の感情がでやすいものだと思います。

ー今回の写真集は、数年前に開かれた初めての個展で展示した写真が多いとのことですね。その写真展の時も写真集のオファーがあったが断ったと聞きました。その時からすでに数冊出版されていますよね?どうして今回昔の写真を出そうと思ったのでしょうか。

最初の写真展の頃の僕は、周りがちゃんと見えていなくて。個展を始めるまでは自分が撮った写真も碌にちゃんと見ていなかったんだと思います。見たくなかったというか・・。数日で終わる個展ならともかく写真集なんてずっと手元に残るものは見たくなかったんです。でも個展が終了するころには自分の写真と向き合えるようになっていて・・。せっかくのオファーなのに勿体無いし新人なのにとんでもなく失礼なことをしたと後で後悔しました。
今回またこのお話をいただいて非常にうれしく思っています。

ー今後は何を撮っていきたいですか?

そうですね。人を。
先程も言いましたが、数年前の僕は周りが見えていなくて、ないものを探して写真を撮っていました。その探し物は僕のカメラ人生の原動力であり、やはり今からもそれを探してN.Y.を撮り続けたいとは思うのですが。
ですが、今後は周囲をしっかり見つめていきたい。
特に”今”を生きている人の確かさを。地に足のついた写真を撮りたいですね。



*****



「奥村さん!」
「あれ?あーちゃん?」

インタビューを終え、古びたビルの事務所を出てきた英二は暁に声をかけられた。長くなった黒髪を揺らしながら、彼女が小走りに英二の元へと駆けて来る。傍らにはシンがいる。今日はシンと飲む約束をしていた。だが2人で迎えに来るとは思っていなかった英二は少し驚く。目の前の2人は明日結婚式を上げる予定だ。シンはともかく暁はこんなところにいて大丈夫なのだろうか。シンが英二に向かって軽く肩をすくめた。そしてやれやれと暁に話掛ける。

「独身最後の男同士の飲み会だっていったろ?」
「だってシンだけズルい!私も独身最後に奥村さんに会いたいんだもん!」
「お前・・明日から自分の旦那になる男の前でその発言?」
「シンだって、奥村さんLOVEじゃん。暇があったらいっつも奥村さんと飲んで。」
「あーちゃんはやっと20歳になったばかりだろ?また今度飲みに連れて行ってあげるよ。」
「ホントに?」
暁の瞳が輝く。
そんな暁に英二が優しく笑った。
「シンがいいって言ったらね。シンと3人で。」
暁が上目遣いでシンを伺う。
「あー。わかったわかった。今度な今度。それよりお前、英二に言いたいことがあるとか言ってなかったか?」
やったぁ。と喜ぶ暁はシンの言葉にハタと気付き、英二の真正面に立って英二を見上げてこう言った。
「そうそう。私、奥村さんが初恋の人でした。だから独身最後にハグしてキスさせてください。できれば奥村さんからしてくれてもいいデス。」
シンが自分の額に指を当てる。
「暁・・お前は明日、俺と何をするんだ・・。」
「結婚!明日以降だと浮気になっちゃうでしょ?」
「恋人のままでも他の男にキスをねだるのは浮気って言わねーか?」
「ちっちゃ。ちっちゃい男だわー。何もデートしてくださいっていってんじゃないんだから。しかも隠れてやってないでしょ。」
「いっそバレないようにやってくれ。」
いつまでも続きそうな2人のじゃれ合いを遮るように英二が暁を呼んだ。
「あーちゃん。」
英二は目の前の暁の肩をゆっくりと抱き締めた。すぐに腕をほどいて暁の頬に軽くキスをする。

「これでいい?」

そう聞いた英二の顔はいつもより優しい笑顔だ。
「うん・・。」
英二を見上げた暁の頬はほんのりと染まっている。
「奥村さんやっぱりかっこいい・・。」
「あーちゃん。好い加減にしないとシンが怒るよ。」
「英二はお前なんかチンチクリンの事、歯牙にもかけてねーよ。」
「明日嫁になる女に向かってその発言?」

楽しみにしてなさいよ、明日絶対その言葉を撤回させてやるんだから!と叫ぶ暁を、シンはぜひそうしてくれと軽く躱しながら、タクシーを片手で止めて暁をその中に放り込んだ。男2人でそのタクシーを見送る。

「さて。飲みにいくか。」
「そうだね。」


*****




「暁を泣かすなよ。」

その英二の発言にシンは少し目を見開き、グラスを口から離して英二を見た。そんなシンの視線を気にもせず英二がグラスを片手ににこりと笑う。
「って伊部さんからの伝言。」
もちろん僕もそう思っているよ。と英二が読めない笑顔で付け加える。
2人はなじみのバーのカウンターで飲んでいた。2人でよく飲むこの店の主人ともすっかり顔なじみだ。明日シンが結婚することも知っている。本日の一杯目はマスターのおごりだった。

「・・・イベは今ソマリアだっけ?」
「そう。すっかり報道カメラマンだね。」
「もうジジイなんだから、落ちつきゃいいのにな。暁もいつも、心配してるぜ。」
「あーちゃんはおじさんっ子だからなぁ。」

実家の父との関係が上手くいっていなかった暁にとって、時折フラリと実家に現れて彼女を構ってくれるやさしい叔父さんはとても楽しく頼もしく見えたらしい。大学を留年してるなんてとてもじゃないけど言えないから秘密にしておいてくれ。と英二は伊部に頼まれていたが、暁は伊部の事なら意外になんでも知っていた。しかし、叔父である伊部はその事に気付いていない。

「伊部さんもあーちゃんをすごく可愛いがってるからねぇ。この間の国際電話で何度も君で大丈夫なのか聞いてきたよ。」
「いつまでも14の悪ガキのままってか?ちょっとは成長したって言ってやれよ。」
「言ったさ。身長が6フィート3インチになりましたよ。って。でも信じられないみたいで。あの頃の君は可愛かったからなぁ。」
「成長したのは身長だけかよ・・。」
今ではすっかり英二の身長を追い越したシンは、英二の言葉に口をへの字に曲げながらグラスに口をつけた。
「とにかく、泣かしたらアメリカまで殴りにくる勢いだよ。」
「伊部が殴りにねぇ。」
「伊部さんは怖くないと思ってる?」

「・・・怖いさ。俺が暁を泣かすとアイツが伊部にチクるだろ?そうすると伊部からお前に連絡がいくかもな。そしてお前は俺に文句を言いに来る。」
「僕なんか伊部さんより力ないよ。怖くないだろ?」
少しおどけてそういった英二に向けてシンは言葉を続けた。
「俺が怖いのはお前だ。お前以上に怖いものなんてない。」
真剣な目でシンは英二の瞳を見る。英二も視線を上げてシンの黒い瞳を見た。

「何かあったらいつでも俺を呼べ。」

「・・・明日結婚する30男が未だに結婚してない35の男に言うセリフじゃないよね?」

少し目を伏せながら言った英二にシンはカウンターの前を向きながら少し笑ってみせた。

「違いない。」




******



『・・何かあったら君を呼ぼうと思って。』

下手な言い訳だと英二にもわかっていた。アッシュを呼ぼうなどとは思っていなかった。

英二は先程までリンクスの溜まり場にいた。カウンターに並んで座るアッシュに、店の外からやってきたリンクスのメンバーの一人が何事かを耳打ちをする。
無表情でそれを聞いていたアッシュは、英二を挟んで逆側に座っていたアレックスと視線を交わした。そのアレックスは席を立ってどこかへと消える。そのあとアッシュはボーンズとコングを呼び寄せた。そして英二に、2人と一緒に先にアパートへ帰れと短く言った。どこへも寄るな。と。
だが、英二はその言葉を守らなかった。

店を出て10分と歩かないうちに、路地裏から怒鳴り声が聞こえた。振り向いた英二の先に見知った顔のリンクス達がいたのだ。数人の他グループに取り囲まれている。知り合いの2人のうち、1人は誰かに羽交い絞めにされ喉元にナイフを突きつけられていた。
英二は2人の元へと走った。ボーンズとコングの静止する声も聞かずに。結果英二は小競り合いに巻き込まれた。
そして英二にナイフが振り下ろされようとした瞬間。

銃声が聞こえ、相手の手が弾丸に打ち抜かれた。ナイフを振り上げられた手からそれが落とされる。

銃を撃ったのはアッシュだった。

英二は彼を振り返る。アッシュの揺ぎ無い瞳は、強い怒りを帯びていた。それは自らの拳銃で手を打ちいた相手に向けられたものなのか、それとも・・。
アッシュの後ろからリンクス達が飛び出て、他グループと乱闘が始まった。最初に捕まっていた2人はどうやら開放されたようだ。足早に英二の元にやってきたアッシュに腕を掴まれバカヤロウと怒鳴られた。どうしてそのまま帰らなかったんだと。

そして英二はきつい翠色に染まったそのアッシュの瞳から目をそらし、思ってもいない言い訳をしたのだ。

アッシュは英二に向かって忌々しげに舌打ちして、ボーンズたちに向けて英二の腕をぐいと押しやり、今度こそまっすぐ帰れと命令した。ボーンズ達は慌てて英二を促す。英二は素直にアッパーイーストにあるアパートメントまで帰った。
アッシュは深夜過ぎても帰ってこない。
あれから闘争に参加したであろうアッシュを思いながら彼を待つうちに英二はリビングのソファーで眠ってしまった・・・。

目が覚めると夜明けだった。

腕を組んだアッシュが大きな一枚ガラスに片側の肩をつけながら窓の外を眺めていた。
その窓の外には美しい朝焼けが広がっている。
少し前まで濃紺であった空が次第に白け、淡いピンク色に染まり、次第にオレンジ色へと変わっていく様は言葉では表すことができない程美しい。
その大きな大きな長方形の、蕩けるような色合いの中に佇むアッシュの姿は、まるで一枚の写真のようだと英二は思った。

知らぬ間に英二の肩に掛けられた薄い上掛けをゆっくりと剥ぎながら英二は身を起こし、静かに窓の外を眺めるアッシュへと近づく。

すると、アッシュが朝焼けから視線を動かさずに呟いた。

『英二。何かあってからじゃ遅いんだ。』

『・・ごめん。』

アッシュの雰囲気から彼の怒りはおさまっているようだった。ただ彼はそう謝った英二に向かって少し振り向き、片方の口の端を上げ、静かに笑って見せた。その静かな笑顔を英二は忘れられない。
その顔は・・とてもやるせない笑顔だった。



*****



「あれ?伊部さん?!」
「いやー!英ちゃん久しぶり!」
そこには黒スーツに白ネクタイの伊部がいた。ここはシンと暁の結婚式場のエントランスホール前の階段だった。仕事の関係でどうしても結婚式には出れないとくやしそうな声を出していた伊部と国際電話をしたのはつい数日前の事だ。どうやって都合をつけたのだろうか。きっと現場に残された彼のアシスタントは遠いソマリアで伊部に向かって盛大に文句を言っているに違いない。伊部は結婚式に出席するには疲労の伺える顔色とくたびれたスーツで英二の目の前に立っていた。
「・・伊部さん。中国では白いネクタイはお葬式にするんだそうですよ?」
「え?そうなの?アハハ。どうりでなんかジロジロ見られるなぁ。と思ってたよ。」
と伊部は慌ててネクタイをはずす。そして英二の姿をマジマジと眺めて呟いた。英二はポロシャツに、綿パンという軽装だ。
「もしかして・・。」
と言葉を続ける伊部に英二がうなずいて答えた。
「普段着でいいんですって。上着も脱ぎます?」
まったく、兄さんも教えてくれればいいのに、とブツブツいいながら伊部は上着を脱いで片手に持った。結婚式の服装という基本的な事を教えていなかった伊部の実兄夫婦はハナから伊部の出席を当てにしていなかったのだろう。暁もそうか。
そうして2人は並んで式場に入った。ほどなくして結婚式がはじまり新郎と新婦が入場してくる。

中国の真っ赤な花嫁衣裳に身を包み、読み上げられる結婚証明書を聞いている暁は、きのう英二を見上げてキスをせがんだ少女と思えない程美しく、そして隣の男への愛情に溢れていた。
ふとした時にお互いの目を合わせ微笑み合う2人の姿は、会場に出席している来客者全員の心を和ませる。
司会が結婚証明書を読み終わった後、2人はお互いの腕を絡めて誓いの杯をかわした。

そして来賓のスピーチが終わった後、新郎新婦が各テーブルを回る。
英二は、暁の親族のテーブルに座っていた。近しい親族のテーブルから回る挨拶周りは、すぐに順番が回ってきてた。新郎と新婦はそこで来客よりご祝儀を受け取って次のテーブルに回るのが中国風らしい。

伊部はというと終始グズグズと泣いていて、本当の暁の父親である伊部の兄に小声で叱られていた。他の参列者にあの人が父親だと間違われたくらいだ。

英二はそんな伊部を放って置いてー残念ながら英二にはどうすることもできなかったー席を立ち結婚式場の花や飾り、そして楽しそうに食べて飲んで談笑している人達をカメラの中に収めていく。

中国式の披露宴はおもしろい。司会の下スケジュールどおりに進められていく日本のそれとはちがい、なかなかざっくばらんで終始雑談がそこかしこでされておりにぎやかだ。しかもこれといったお開きの合図がなく、出席者は新郎新婦との挨拶が終わるといつ帰ってもいいようだ。

結婚式の一通りをカメラに収めた英二は満足して、そろそろ帰ろうかとシンを見た。

どこかの夫婦と楽しげに話していたはずのシンはそんな英二の視線に気付いて自ら英二に近寄ってきた。


「帰るのか?」
「うん。十分楽しんだよ。いい結婚式だった。」
「そうか。来てくれてありがとな。」
と言うシンの仰々しい赤い衣装を英二はもう一度上から下まで見直した。
「・・・なんだよ。にあわねーとか思ってんのかよ。」
いや・・似合うとは思う。が、普段のTシャツにGパンの彼を知っている英二としては、違和感が隠せない。当の本人であるシンもなにか思うところがあるのだろうか。今日は暁がかわいけりゃそれでいーんだよ。とブツブツ呟いた。
だが英二はもちろんそんなことは口にしなかった。今日何度目かの祝いの言葉を口にする。

「今日は本当におめでとう。」




****




その足で英二は本屋へと向かう。今日は英二の写真集の発売日だ。
本屋で予約してあった自分の写真集を買った。
紙袋に入れられたそれを小脇に抱えながらNYの通りを歩く。

英二は空を見上げた。雲ひとつない空。

少し歩くとすぐに汗ばんできた。英二はポロシャツの襟を片手の指先で少し緩める。
ハードカバーで作られているそれは結構な重さがあった。

写真集か・・。

そういえば・・と英二は思い出す。あの時はまさか本当に自分が写真集を出すとは思っていなかった。
英二は”彼”との会話に思いを馳せた。



*****

ーカシャッ。

英二はアッシュに向けてシャッターを切った。

『なんだ?』

ファインダーを覗く英二の表情が何かもの言いたげだったのだろうか。
彼は両手で持った新聞から視線を上げて、英二の目を真っ直ぐ見て英二に短く問いかけた。
英二は自分を見るアッシュの目が真っ直ぐでないのを見たことがない。だから英二は彼の瞳の色をとてもよく覚えている。
ファインダーから目を離しつつ、ソファーに座るアッシュに話しかけた。

『その・・。アレックス達から聞いたんだけど、』
怪訝そうにアッシュの眉が寄った。
『君、今日誕生日だったんだって?』
『ああ・・。』
なんだそんな事か、とたいした興味がないように彼が答えて新聞に視線を戻す。
自分の誕生日なのに。と英二は思う。
『ごめん。』
アッシュの眉が再び寄せられた。そしてもう一度英二を見る。
『・・・そこはおめでとうと言う所だぜ?少なくともアメリカではな。』
『アッシュ。僕は今、君に渡せるものは何もないんだけどー』

今と言わず、いつでもない。

この頃の英二には自分で稼いだお金がなかった。英二が使ってるお金はアッシュから渡されたマックスの偽名名義のクレジットカードだ。このカード社会のアメリカではコーヒー1杯分のお金を支払うにもクレジットカードで事足りる。このファミリーカードの中身ーつまりはお金だがーはどこから来たのか英二は追求したことがなかった。
どれくらい使っていいんだい?と最初に聞いた英二に、好きなだけ使え、とアッシュはカードを指先で器用にはじいて飛ばして英二に寄越した。
英二はどうやら好きなだけこのカードを好きなように使えるらしかった。
無駄遣いはしてないつもりだが・・・。だがコレでアッシュへのブレゼントを買うのは何か違う気がする。
口ごもる英二の言葉を遮るようにアッシュが言った。

『”シュッセバライ”でいいさ。』

ー出世払い。また変な日本語を・・。
伊部に聞いたのだろうか。しかも使い方が違う。だが英二はそこにはつっこまなった。

『僕が出世すると思ってくれてるんだ?』
『自信もてよ。写真家とか?なればいいじゃねぇか。』

ちぇ。名ばかりだって知ってるくせに。

『そうだね。じゃぁ将来自分の写真集がでたときは1ページ目に”アスラン・J・カーレンリースに捧ぐ” だなんていれて出版してもらうよ。』
『よせよ。恥ずかしい。』
アッシュは想像したのか新聞を持ったまま大げさに震えて見せた。もちろんワザとだろう。
そんなアッシュに英二は笑って提案する。
『でも出世するとは限らないから、せめて今晩君の好きなものを作るよ。なにがいい?』
『そうだな。なんでも。ナットウが出なけりゃ俺にはなんでもご馳走だ。』
アッシュがやはり興味がなさそうに新聞をめくる。

『じゃあハンバーガーにしよう。ダブルバーガー。チーズバーガー。 ベーコンバーガー・・・。』
『お前ー。』
『アッシュ。リクエストは?』

彼は降参したように新聞から手を離し、両手を上げた。

『・・エビとアボガドのサラダ。後はお前の良心に任せる。今日は俺の誕生日なんだろ?』
『まかせて!』
スーパーに行ってくると英二はカメラを机に置き、クレジットカードを片手にドアへと向かう。アッシュはまた新聞を読み始めた。
『あ。アッシュ。』
リビングのドアを開けながら、英二はアッシュを振り返った。

『誕生日おめでとう。』

アッシュは新聞から顔を上げず肩をすくめただけだった。




*****




英二は自分の写真集を小脇に抱えながらもう一度空を見上げた。抜けるような青空。

最近次から次へと昔の事を思い出す。

今日の空はあの時の空の色に似ている。アメリカで"跳んだ"のは後にも先にもあれだけだ。あの時はまだ春先にもなってなかったけど・・。

目的地へ到着した英二はその門をくぐる。真夏の太陽が緑の芝生に降り注ぐ。門の中は緑に溢れまるで公園のようだ。

いくつかのブロックを通り過ぎ、一度来ただけだが忘れられない場所へと迷わす歩いて行く。
一度目はマックスに無理やり連れて来られたのだ。現実をみろ。と。


目的の場所に着いた。そこは墓地の一角だった。


英二はそこでじっとしていた。

しばらくの後、手に持っていた写真集の表紙をめくる。その1ページ目にはお決まりの謝辞が載せられていた。

ーこの写真集を出版するにあたり、協力してくれた多くの方々、
快く写真を撮らせてくれた通りすがりの見知らぬ人達、
NYでの数年に渡る写真家生活を支えてくれた友人達、
写真集を出版するにあたり尽力してくれた編集者、
そしてこの出版の日に偶然にも結婚することとなった、家族同然の2人へ。
心からの感謝と尊敬をー

と捧げられていた。

そして英二はページをパラパラとめくっていく。そこには、あの日から英二の目を通した様々な顔を持つマンハッタンの写真が映し出されていた。

あっという間に最後までめくり終える。そして、その最後のページを綴じ目に添って丁寧に破った。
英二はその場にしゃがみ込み、辺りの小石を拾い、その紙切れをそっと目の前に置き、それが風で飛ばないように小石をその上に置く。
立ち上がり、足元の紙切れを見つめ、満足したように微笑み-その場を静かに去って行った。

英二が去ったそこは、小さな墓石の前だ。先ほど置かれた紙切れが小さな風にカサリとはためく。

その紙切れー写真集の最終ページーには、写真家の軽い履歴が書かれていた。そして本来なら作者本人のポートレートが載せられる箇所には、高い位置からみたマンハッタンの夕焼けの写真ーあるいはそれは朝焼けかもしれないーが載せられていた。その深みのあるグラデーションの色合いは見たものの印象に必ず残るだろうぐらい美しい。


そうして、誰もいない墓地に夏の暑さを紛らわせてくれるような涼やかな風が吹く。それほど強くないはずの小さな風が、小石で押さえられていたはずの紙切れを高く舞い上がらせた。


その最終ページの写真の下には出版日が小さな字で印刷されている。




published in August 12th 20XX




それはまるで空に吸い込まれるようにヒラリとひるがえる。真夏の太陽の逆光にその紙が透けた。




あの日と同じくらい青い空の中でー。











最後までこの小説にお付き合いくださりまことにありがとうございました。
いやー。アッシュ誕なのに淡々とした話で申し訳ないです。どれほどの人が最後まで読んでくれたのかなぁ・・。
この話は、私からアッシュへ、『アッシュがいない世界でもちゃんとやっていけるようになった英二』をプレゼント。ということで。
全然関係ないんですけどね。ちょっと前にですね。うちのブログの目次を見て、結構書いたな。としみじみと思いました。
私がバナナに再萌えしたのは、昨年の2月か3月でしたが、その時に原作のラストがとてもやるせなくて。そして”光の庭”の英二が寂しすぎて。収まらない気持を抱えたまま2人のサイドストーリーを求めてフラフラとネットの海を彷徨い。気付けばなぜだか自分でも小説書いてて・・・。書きながら皆様とコメントを交わすうちにどんどん自分の中のやるせなさやせつなさが納まってきました。すごく楽しかった1年弱。ありがとうございます^^。
みなさまもこれまでに様々なバナナ2次ストーリーを読んだことだろうと思います。
たくさんの2次創作をご覧になって気持ちは落ち着きましたでしょうか?
それとも今まさに盛り上がっているところでしょうか?
もっともっと見たいと思っているでしょうか?
それともわたしと同じくなかなか満足している方もいらっしゃるのかなぁ。
すぐにやめてしまうだろうと思っていたこのブログで皆さまの拍手やコメントに踊らされて(笑)私は今とても満足しています!
ってここまで書いたらコイツこのブログをヤメンノカ。と思われるかもしれませんが・・。

まぁ。ここから私が何か書いてアップするとしたらバナナ人生の余生ということで。

ご隠居生活を始めようとおもいまーす^^。

とりあえず隠居は寝ます。起きたらまたかまってやってくださいv。起きてくる気。ありますよ!

では。お決まりの文句で締めたいと思います。ここまで読んでくださって本当に本当にありがとうございました!

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2013.08.13 03:22 | # [ 編集 ]

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2013.08.13 19:14 | # [ 編集 ]

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2013.08.14 22:58 | # [ 編集 ]

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2013.08.16 01:32 | # [ 編集 ]

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2013.08.19 15:03 | # [ 編集 ]

★>aia様
aiaさーん。
コメントまっさきにコメントありがとうございます!すっごいうれしかったです!
でも返コメ遅くなってごめんなさい~。読んでくださるのかしら~。><><><。

えーと。まずは、アッシュの日バナーから。
ご・・ごめんなさいね><。
aiaさんなら全然いいんですけど、他の人にもそういう誤解を与えるのかしら・・アッシュの日やってないんだけど・・。と思って、トップに書いちゃいました。ごめんなさい。><><><。一日で下げるつもりだったし・・。
欲しかったら持ってってください!でもアッシュの日やってないって一言書いてくださるとうれしいvデス。(もういらないって)

そして『きみに捧ぐ。』にコメントありがとうございました!

な・・泣かしちゃったか・・。
『僕とカメラと写真と君と。』はちょっと泣ける話を狙った感がありましたが、この話は狙ってないのですが、そうですか・・。泣いちゃいましたか・・。
aiaさんは感受性が高いんですねぇ。ごめんなさいね。

「記録的ゲリラ豪雨って感じです(T_T) 」
ほんとゴメンナサイ><。
aiaさんは英二スキー様だからなぁ。シンクロ率が高いんだなぁ・・。

「本当にグーッと引き込まれる」
ほんとですか?それ超超超~~~~~うれしいです~。
私自身”引き込まれるお話”というのが大好きで。
ですから、私が書いたお話でそういっていただけるなんて驚きとともにすっごくすっごくうれしいです。どれくらい嬉しいかaiaさんにはきっとわからないかもw。
いやー。小説書いててよかったー。疲れたとか、もういやだ小説書くのとか、これ書いてもどれほどの人が最後まで読んでくれるのかとか、もうこの話と話をつなぐ部分考えんのも面倒くさい、とか思いながらも書いたかいがありました!wありがとうございます!

「読書は精神の開放」ですか・・。
難しい事を言われたんですね。
私はどちらかというか「精神を捕らわれる」カンジですね。面白い話だと捕まえられて離してもらえない。バナナにもこの1年捕まえられっぱなしでした。
私は”本”というのは”窓”だと思っております。
そこを覗くと何かが見える。
遠くの方で展開して何やってんだかわからないお話もあれば、もうめっちゃ目の前で展開されるドキドキハラハラなコマ割りだったりw。
ともすれば、自分もその窓の中に入り込んじゃって、「現実世界をシャットダウン」です。
それで幾度、通勤電車で降りねばならない駅を乗り過ごしたことか・・。

「原作からポッと抜け出してきたようで、これも毎回言ってて」
ワタシ褒めていただける言葉は素直に聞くようにしているのですが、やっぱりそこはリップサービスもあるだろうと自分が調子に乗らないようセーブをかけることも多いんですが・・・aiaさんに何度も言っていただいて”そ・・そうかな・・//”って思えるようになってきました。思っちゃっていいですかね?(笑
)ありがとうございます!

「暁がホント言うだろうなーって」
暁のセリフは考えやすかったです。シンと一緒にいるとこんなカンジだろうなぁ。って。あの2人冗談をポンポン言っていきそうですよね。

「うん。かっこいいvvキスの仕方もvv 」
おお!かっこいい英二推進委員会会長のオスミつきが出た!ハイタッチー!いぇーいww。

「ここから『・・何かあったら君を呼ぼうと思って。』につづくでしょ?」
そうそう。狙いましたよ!印象づけようと思ってw
その『・・何かあったら君を呼ぼうと思って。』の言葉と『何かあってからじゃ遅いんだ』という言葉をいれたかったというだけで、あの辺りの話を考えました。褒めていただけるとうれしいwデス。

「そんな空の下、墓地にひとりで行けるようになった英二に、頑張ったね良かったねって思うんだけど、」
そうですね。よかったね。っていう話のつもりで書きました。でも
「泣けます、ここ。」
そっかー。ここかー。ここなのかー。

「ここ私の一番イタイところです。ホントーに辛かったと思うんです。」
そうですよね。ワタシも本当に辛いところです。
私・・光の庭の英二が悲しすぎて。最後はなんか吹っ切った感で終わってましたが、もっと平常心に戻れた英二を書いてみたかったんです。
でもそれでaiaさんを泣かしちゃったのかー。(ため息)ホントにごめんなさいね><。

「「生きている人の確かさ」が出てきて、本当頑張ったね良かったねって」
そうですね。この話の中の英二はがんばったんだと思います。アッシュの死を受け入れつつ、アッシュの事を忘れない。自分の心に折り合いをつけることができた。だから写真集をアッシュにやっと捧げられたんだと思います^^。

「そんな英二をアッシュにプレゼント。 小葉さんッ、ニクイ!ニクイですッ!! 」
そうそう。だってコレいちおう”アッシュ誕小説”だからーww。
丁度お盆だし。きっとアッシュは英二の元に返って来ていて、そんな英二を受け取ってくれたと思いますw。

とても丁寧に『きみに捧ぐ。』を読んでくださってありがとうございました!すご~く嬉しかったです。本当に。

そしてここからもったいなくも有り難いコメントありがとうございました!

「英二の高校生の頃のお話」
それ。覚えてらっしゃったんですね(驚)aiaさん本当に記憶力がいいですね。
でもアッシュのアの字もでてこないんですよ。高校生の頃の話だから。
80%できてるんですけど・・。

「写真集に出てきた料理するアッシュのお話」
あー。あれはあの時は思いついたんですけど・・。私にとって小説のネタというのは雲を掴むようなもので、その時つかめなかったら(ネタを書いておかなかったら)もうつかみきれないことが多いんですよ・・。うーん。どんなだったかなぁ。

そうですね。ちょっとお休みをいただいてまた書く気力が戻ってきたらaiaさんのリクエストの小説も書けたら書きたいです^^。

私。できればでいいんですけど、無理のない程度でaiaさんとまた遊んでいただきたいですv
とかドサクサにまぎれていってみる(エヘ)

あ。そうそう。15コマアニメ。30コマくらいになっても大丈夫そうです。芙月さんのは150コマだったんですって。以前お話した大きさで。某所に飾ってくだされば。でもきっとチェックしないのでこのブログにコメいれてください。レスポンスは遅くなると思いますけどそれでもよろしければ。

それでは。うれしいコメント本当にありがとうございました!


2013.08.21 21:06 URL | 小葉 #jneLG44g [ 編集 ]

★>ミチル様
「隠居で打ち出の小槌な(笑)小葉さま、お休み中失礼いたします。」
こんばんわ。ご隠居生活を満喫しております。コヅチ小葉でーすw
もーワシもトシじゃてのー。ゲホゲホ。

「アッシュのいないNYで英二がどんな風に生きていくか」
ああ。ミチルさんの所のステキ小説にコメ書かせていただいたときそういう返コメいただきましたね^^。やっぱりミチルさんってマニアックだ。と思いました。新しいとも。
考えるところはそこかと・・レアですよね・・(考え中考え中・・でも)
そういや。うちにひとつその時代の書きかけあったな。ゴソゴソ。
ああ。書きかけっていうか書き出しか。これどうしようと思ったんだろ・・。うーん?
あれ?でもミチルさん。ってA英派なんですよね??
この時代ってS英の絆?が深まっていくところだと思うんですけど。(英二の精神状態がどうしようもないと思いますけど)
それでもいいんだ・・。ミチルさんってやっぱりマニアックですよね・・。英二スキーなのにこの時代を考えちゃうって・・。

えーと。話を戻しまして・・。

「その答えの一つを読ませていただいたよう」
ありがとうございます。答えの一つかぁ。ステキなコメントですね^^。

「ちゃんと立って歩いてる姿を読めて嬉しかった」
よかったです。喜んでいただけて。悲しくなった方が多かったみたいなので。ちゃっと立って歩いてる英二を書きたかったんですよv。

「アッシュ誕にアッシュのお墓を描くとは・・・」
デスヨネー。・・・・・。
コレ何ヶ月前から書き始めたんだろう。とりあえず、去年だったのは確かなんですが(いつもの通り途中で放置してた)
考えた時は”おお。これアッシュ誕用によさそう。シメシメ”とか思って書いたんですけど。
いざアッシュ誕が近づくにつれ・・。これ・・皆さんのウキウキ加減に水を差しちゃうんじゃないの。まずいんじゃないの。コレ。でも一応・・英二が立ち直ったっていう話だしいいか・・な・・・。と1日前までアップするの迷いました。ま。迷うのもいつものことなんですけど。今回特に。だからとりあえず、アッシュ誕が終わるころ皆さまがアッシュ誕コンテンツを総ナメした時間に上げとけみたいな。ですから今回アップは遅いほうだった・・。

「やはり情景描写が美しいです。」
ありがとうございます。今回アッシュには美しい背景を背負っていただきました。英二の記憶の心のフィルタリングがかかってそれは絵にも書けない美しさ。のはず・・・。

「小葉さんが写真をやってらっしゃるからだと思い至り」
ああ・・そうですね。写真をやってから”色”を気にするようになりました。
”色”を撮るのが好きなんです。たとえそれが地味な色でも。
あと、”光”ですかね。コレは写真を撮るときには必須アイテムなので。

「わたしはまだ英二がどんな風に生きていくのか」
そうですか。色々ありますもんねー。納得のいくまで考えてください。考えるの。楽しいですよねv。

「描きますよ。描いたらどこにコメントしたらいいですか?」
マジで!?(嬉)
どこでもいいですーーー。
私。コラボでない自分の小説を絵にしていただいたことないんです。すっごい嬉しいです。その気持がw。
私の小説を頭の中で絵にしていただけるだけでも結構すごい嬉しいんですよw。本当に。
そんなに絵師様の心をくすぐれたのかなぁ。って。
だから無理しなくてもいいんですよー。とりあえず、ミチルさんが夏バテを解消できるまでは余裕で隠居も昼寝をしておりますので。ミチルさんが活動しやすい季節になって描けたら描いてやってくださいねvv。

ところで、英二の日の絵ってうちの頂き物絵に飾らせていただいてもいいのですか??下さるっておっしゃってくださったし・・どんな意味なんだろうと思って。ず・・図々しくてすみません。
しかも良いっていってくださっても、アップする気力が今はないので、結構後になるかもしれませんが・・。

「ゆっくり寝て、あれやこれややったら、また起きてきて遊んでくださいね。 」
こちらこそ!私もミチルさんとミチルさんの絵が大好きです!
ゆっくり寝るっていうのは言葉どおりで、この1年弱馬鹿みたいに睡眠時間を削ってきましたので、隠居生活に入ってから寝まくりです。
起きたときにはまた遊んでください^^。でも隠居なもんで起きたら即効またすぐ寝ちゃうと思うんですけど・・。

「構想中、書きかけの作品が眠っているのを知ってますから」
デスヨネー・・。
でもでもミチルさん。今残ってるのって仕上げるのが超メンドークサイやつばかりなんですよ・・。(だから残った。)
ご隠居にできるかなぁ。コレ。

それでは。本当にいつもうれしいコメントありがとうございますv。返コメ遅くなってホントにホントに申し訳なかったです。また。私が起きたときに遊んでくださいねvv。

でわ~。

2013.08.21 21:10 URL | 小葉 #jneLG44g [ 編集 ]

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2013.09.01 20:08 | # [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2013.09.05 18:46 | # [ 編集 ]

★>敬ママ様
敬ママさん。コメントありがとうございますv!
なにも謝っていただくことなんてないですよー。
アレですかね。私が返コメ遅いのでなにかちょっと不安になってしまったんでしょうか。ごめんなさいねー。今一応隠居中なので、ゆっくりモードで運営してるんですよー。^^。

さて。2つのコメントにまとめて返コメー。

「これで4回泣いてます」
ま・・まぁ。そんなに読んでくださったんですね。ごめんなさい。泣かしちゃって><
敬ママさんはバナナは初読・・の方ですよね。アッシュの死後小説は辛いですよねぇ。そんな時は読まなくてもいいんですよ。本当に。でも本当に読んでくださってありがとうございます。

「アッシュと英二の繋がりに、シンと暁の繋がりに、英二とシンの繋がりに…泣いてしまいます。 」
なんとも素敵なコメントありがとうございます。^^
それぞれの繋がりかぁ。
この素敵コメントにピンポイントに返コメさせていただいたら、引かれるくらい長~くなってしまいそうなので、やめておきます・・・。そのくらい素敵なコメントだと思いましたv

そして。

「失礼な書き込みをして」
いやいやいや。これっぽっちも思ってなかったですよ。本当に。素敵なコメントでした。
2つめのコメントいただいて。?・・??って思いました。
4回も読んでいただいたというのに、ありがたく思う気持はあるにすれ、失礼だなんて。
こちらこと返コメ遅くて失礼しました~><

「様々なことがてんこ盛りで贅沢な作品ですね」
まぁ。そうコメントいただけると・・。
淡々としているわりには本当に色々とてんこ盛りにしてみたんですよw。
しすぎて主題がぼやけちゃったかと後悔したくらいw。

2つ目の敬ママさんからのコメントで、私もちょっぴり考えました。
やっぱりこんなネット小説を読むだけでも、読み手様側にも色々な背景や想いがあるのだなぁ。と改めてしみじみと実感させていただきました。

常日頃から思っているのですが、
書く側とすれば不特定多数の方に向けて、『見て見て私こんなの考えたんだー。』としか配信できないものでして、ですから、読み手の方は”選ぶ”という行為は重要でして。
どれだけ今までうちのブログを読んでくださって、そして私と仲良くしてくださっていても”読まない”という選択肢は当然のようにあるわけでして。
”合わない”もしくは”読みたくない”と思えば読んでいたたけなくても、私は気にならないのです。(そりゃ読んでいただいたらうれしいですけどv)
読み手様には”選択”していただけたらなぁ。と思っております^^。

ですから、読めるようになるまで何度もチャレンジしてくださった敬ママ様には頭が下がります。有難うございます!
無理に読まなくてもよかったんですよ。大丈夫ですか?(心配)

「自分の中で消化できました。」
その言葉が敬ママさんにとって本当であることを祈っております^^。
最後まで読んでくださって、しかもコメントをくださって本当にありがとうございました!うれしかったです。

P.S.ちなみにうちのブログはそんなに気を使ってコメントなさることないですよ~v

2013.09.08 17:42 URL | 小葉 #jneLG44g [ 編集 ]

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